解釈
人間は同じ物を見ても、自分の見ている色と他人が見ている色とは微妙に違っています。
この現象を脳科学では「クオリア(感覚の質感)」と呼んでいます。
例えばリンゴを見たときに、リンゴに反射した光が眼から脳に届いて一定の波長をもった電磁波の刺激で脳のニューロンが一定の信号を発します。
その信号が無数に行き交うことで、
「赤い」と感じます。
電磁波そのものが赤いわけではなくニューロンが赤くなるわけでもありません。
赤い色は脳の中で作られています。
脳の中には人それぞれの「リンゴはこういう感じの赤い色」という微差を持った固定観念で、それを基準に判断しています。
この現象をトレードで使うチャートに当てはめてみると、
同じチャートを見ていても、
「今が買い時」と思う人と、
「今が売り時」と感じる人と、
「今は様子見」と思う人がいる様に、
同じ事実に対しても、全く異なった判断をします。
つまり、科学的にも
「この世界は、人によって見えているものが違う」ということがいえ、それを決めているのは、観念などの思い込みです。